腱鞘炎の手術治療の実際


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腱は下の左の図のように腱鞘と言うトンネルを通過している.練習のしすぎ等の指の使いすぎで腱と腱鞘の間に炎症が起こると(右の図),腱が膨大したり腱鞘に瘢痕が生じ腱鞘のスペースが狭くなったりして,腱の通過障害が生ずる.

これがいわゆる腱鞘炎である.

腱鞘炎の手術

1.局所麻酔で行う.入院は必要ではない.

2.皮切 5mmほど皮膚を切開する(下図).皮切をする前に,皮切する領域に局所麻酔剤を注射し,麻酔をしておく.

3.腱鞘を露出しこれを縦切する(下図).

上図のように腱鞘を縦切する

露出した腱鞘.

この下に腱がある

腱鞘を上図の赤線のように縦切開する.

3.腱を解放する.エレバトリウムで腱を引っ張ってみて,腱が解放されたことを確認する(下図).

また,患者さんに実際に指の屈伸をしてもらう.手術前と明らかに違うかどうか,手術前にあった引っかかりがまだあるかどうかを聞く.患者さんは実際に指を動かしてみて,手術前のような引っかかりが消えていることを自分で確認できる.(手術は局所麻酔で行われているので,患者さんは意識はしっかりとしているし,また,医師が指を動かすようにと言うと,指を動かすことができる)

4.洗浄して皮膚を縫合して手術終了である.手術時間は10分から20分.


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